SNOPAN PHOTOGRAPHY / BLOG

外資で未来のスマホカメラを研究開発するオッサンの戯言

裏が表で、表が裏。

なんのこっちゃ(´Д` )

 

Rainy Days -40-
Canon R5 + RF70-200mm F2.8L IS USM 

この↑紫陽花が好きで、ポップコーンという品種なんだそうな。たしかにポップコーン。

 

さてワタクシ幼少期に水彩画を習っていたせいなのか何なのか知りませんが、色彩を捨てきれないというか好き嫌いが激しいオジサン(食べ物の好き嫌いはありません)でありまして、RAWの色があまりにも現実とかけ離れていたり、低感度なのにノイジーだったり、ハイライトが突然ぶっ飛んでいたり、シャドウがざらざらで汚かったりすると、アガリを見る度にストレスが蓄積されていくのです。そしてさくっとセンサーに対して戦力外通知をします。

 

カメラのコンシューマ市場ではAF性能を制したメーカーが市場を制する傾向にありまして(現実キヤノンはEFマウントで30年以上もトップに君臨していました。2021年現在、今のところ新しい土俵ではSONYがトップを走っていますな)、実は色味なんぞ気にしていない層がマジョリティというのが現実の様で。故にSONYやニコン、ライカSL系は混色と暗ノイズが多くてもスペック上高感度が謳えて積層化に有利なBSIに走りましたしキヤノンもR3で自社製BSIを予告しています。カメラ用撮像センサーの世界では裏面照射がメインストリーム(裏が表)で、表面照射がマイノリティ(表が裏)、になりつつあります。まことに残念。

 

過去に、高感度スペックに振り切ったニコンD700の低感度の色が汚過ぎて(当時しょ○べんイエローと揶揄されていましたね)売払いペンタK-5に乗換えたり、α7無印系では3型BSIになってからやはり低感度での色の濁りとハイライトの汚さに我慢できず売却⇒再購入ってのを3回くらいやって最終的にEマウント全て処分。私にとってはどんなに取り回しがよかろうと、AF性能がよかろうと、レンズが良かろうと、カッコ良かろうと、色が悪けりゃ0点。論外。予選落ち。土俵に乗らない。来世で頑張ってねレベル。

 

以前にもTwitterで書きましたがキヤノンはDPCMOSになってからポトレネーチャン特化型になってしまって、自然物相手では緑が汚い、シャドウ汚いというか墨汁ぶちまけたような黒しか出ずシャドウというものが存在しない、青紫系はすべて青に化ける、という大変残念なセンサーに成り下がってしまいました。R5で日々それを実感しています。AFは世間で言うほど大したことはなく良く外すし太陽直射逆光で打率ダダ下がり(SONYの方が断然マシ)という有様。とは言え自分の写真に関しては自己及第点まではRAW現像で無理やり持って行きますのでUPしている写真からは感じ取れないでしょう。が、RAW現像の現場ではストレス溜まりまくり、どころか撮影中からして撮る度に「あーこのショットも面倒臭えアレやコレや処理せんとアカンしヤレヤレだな」とストレスが溜まりますしモチベーション下がりまくり。

 

で、マウント渡り鳥勢、最後の「現行FSI未開の地」はLUMIX Sシリーズです。
以下、アガリを。機材詳細はLINK先のEXIFか右下タグ参照で。

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パナ機はGX7以来ですかね。当時も地味でニュートラルで再現性の高い色に驚きましたがLUMIX S5のFSIセンサーによるRAWデータは想像以上に実にリアル。妙な色の転びは赤だけ。わずかに色相を変えれば他はほぼ完璧と思います。色、トーンを含めリアリティに関してはニコZよりも良く実にニュートラル。ニコZはBSIの中ではとびぬけて良くチューニングされていますが上品な絵画調であってリアリティ追求タイプでは無いですからね。

カメラJPGのディテイルがヌルいのがちょっと残念だけどトーンが良い。特にモノクロ。ライカと協業しているのが良い方向に反映されている(真偽は不明)気がします。 現場でのモチベーションはかなり上がりますね。ちなみに2枚目のノッポさんの帽子みたいなのが写ってるモノクロのはカメラJPGです。そして、すべてのアガリについて色の補正は行っていません。コントラスト系だけは手を入れています。青紫系、緑の中間からシャドウにかけての忠実性、実に見事です。色味はほぼ手を入れませんでしたが、ここまで「見た通り」のRAWだとどの様な方向にも持っていけると思います。願わくばもうすこし+αが欲しいところですが、それはレンズ選択で賄える気がしますね。

 

久しぶりに先代裏番長を持ち出したのですが、いやいや隠居なんてとんでもない。素晴らしい。(裏番長:3rdパーティ135mm/2クラス良玉、先代:Samyang、今:Sigma)

snopan.hatenablog.com

 

パナSはコントラストAFのみですので像面位相差AF機のような強烈なAF速度は期待できません。「被写体が激しく動くし動きが予測できない、殆ど人しか撮らない(緑とか青紫とかどうでもよい)し場所も街中かオサレカフェくらいなもん、ブンブン動く被写体にガチピン来てなきゃ話にならないし仕事にならない」という偏ったケースが多い様でしたら「人肌人肌…」と念仏唱えながら他の色はあきらめてソニーEかキヤノRF逝くのが吉。

風景&景観がメイン、AFはあったら便利だけど性能とか別に現状で全然困っていないという違う意味で偏った諸氏は迷わずニコZかパナS5逝きましょう*1。前述4マウント渡り歩いて実際に感じた次第。*2

 

Early Summer Day -8-

 

で、
私の場合キヤノン要らんかな←
DPCMOSセンサーがね。自然モノの色が変わりすぎるのとシャドウが汚い。レンズはメッチャ良いんだけどレンズだけ良くてもね。RF玉は他で使えないし。残念。

 

 

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*1:2023.01.10追記:予算があれば是非ライカSL2をお試しあれ。Z系RF系が玩具に感じるぶっちぎりのファインダーの出来、表面照射47MPの極めてニュートラルなトーンレンダリング。

*2:富士は過去にX-E1, E2と使っていましたがX-Transデモザイク特有のポップコーン化けで遠景木々が全部ワカメの大群になるのがNG。それ以来試していません。44x33はレンズ遊び環境が劣悪なので却下。2023.01.10追記:40MPになったX-H2ではトーンレンダリングは大変すばらしくポップコーンとわかめも軽微になりましたがその他が予選落ちレベル。詳しくはこちらで⇒Fujifilm X-H2 - SNOPAN PHOTOGRAPHY / BLOG