SNOPAN PHOTOGRAPHY / BLOG

外資で未来のスマホカメラを研究開発するオッサンの戯言

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唐突ですが、2015年にフジ機を手放したワタクシのフジに対する私見なんぞ。

  • 2012年当初のXtransはデモザイクのアルゴリズムがイマイチなのかキッチリ絞って遠景撮ると解像限界あたりの植物がワカメに化けたりマンションのタイルがラーメンどんぶり柄に化けたりとなかなかクセが強かった。
  • カメラJPGは当初からダントツで良かった。さすがフィルムを作ってるところは違うなと思わされた。
  • 当時APSCで16MPというのはベイヤーなら適切だったと思うが、Xtransはデモザイクに必要な画素が多いため高画素でないと良さが活きないと感じた。要はレンズの解像限界よりもXtransの解像限界の方が高ければワカメやラーメン柄は出ないはず。つまり高画素が必須なデモザイク手法な気がしたのよね、当時から。
  • 実際に24MP機がリリースされたのは2016年のX-pro2から(多分)。ちと遅かったが、現状キヤノンとソニーに次いで3位に躍進しているし結果オーライか。
  • より多くの画素数を必要とする、つまりより平均化できる可能性があるという意味でXtransはノイズに強いのはコンセプト通りというか当たり前というか。
  • フジノン玉は、135判撮像面積+ZeissやSIGMAのキレキャラと違って必要以上にマイクロコントラスト高くなくヌケきらず細部まで写り切らない、それがカメラJPGと相まってフイルムっぽさを演出するのにも一役買ってた感。なんか一枚ベールが被ってるというか印刷したものを遠目で眺めているというか、悪く言えば生っぽさが足りない、良く言えば「写真」っぽい。
  • 基本的にフジノン玉は良キャラと思うが、巨大閲覧サイズを意識した風景写真という土俵だと、ライカ判ベイヤー高画素機と比較して甘く見えてしまう。人物撮影やスナップなら問題無し。*1

といったところ。あくまで私見です。

 

ところが、
2021年の9月末にリリースされるXF33/1.4、10月(11月?)リリース予定のNew XF23/1.4の先行作例を見ると、どうやら従来のレンズとはキャラが違うように見えてですね。マイクロコントラストが高いというかヌケが従来のフジ玉と違う様に見えるのです。数値性能を見ると全然違うなるほどね。

そういえば昔は無かったエテルナJPGはずっと気になってたなあ。

 

ということでフジ機再臨。

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XF33/1.4は月末リリースなので予約だけして、とりあえずXF56/1.2を。
あとは新XF23/1.4とXF90/2があれば十分かな。

 

24MPのXtransに高性能玉をぶつけたら再びワカメとラーメンに出会うことになるのか、24MPだとある程度の縮小前提なので問題ではなくなるのか。楽しみですな。

 

結局ね、欲しいと思えるレンズがないとカメラ買わないのよ。
N社とC社、聞いてる?

 

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*1:MTF特性だけ見ても、一目でわかるレベルで他社よりも解像しない特性のレンズが非常に多い。無数の既存特許例をかいくぐって収差を無くすノウハウを持った設計者が居なかったのか、数値特性を良くするとXtransのアラが悪目立ちするので上げられなかったのか、真偽は判りませんが。実際、現在リリースされているフジのレンズは一部を除いてどれも第一印象でヌルくて雰囲気モンにしか使えないなって印象。XF 18mm F1.4 R LM WR、XF 33mm F1.4 R LM WR や XF 23mm F1.4 R LM WR あたりから全く違う人が設計したかの如く特性が刷新されていますね。あ、90mmとか中望遠は良くて当たり前。むしろ中望遠どうしで比較したらフジは他社より悪いくらいです。