SNOPAN PHOTOGRAPHY / BLOG

外資で未来のスマホカメラを研究開発するオッサンの戯言

Z6

 

春だしね。

 

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どうもソニーは今後はBSIに注力していきそうな気配ですが、一時期使ってた α7IIIは明部*1&暗部*2の縞々ノイズ、低いISOで色が汚い、ハイライトのトーンが雑とかアガリに対して色々不満が残るので結局手放し、今後どの撮像素子へバリエーションを広げていくかずいぶん迷いました。*3

 

散々WEBで作例漁って、結果は冒頭の通り。
でも今後EOS R系も導入するかもしれないしw*4

 

ニコンは2013年以来かな。
D800が最後でしたから…ずいぶん変わりましたね。

 

HALU2019 -14-

 

噂によればa7IIIとほぼ同じ(?)撮像素子みたいですが、全然違いますね。*5

自然光下での初代α7みたいなスコーンと抜けてくるハイライト、5D3や1DX世代のキヤノンみたいに、そこへさらに柔らかさと生々しい透明感が加わった感じ、ってのは苦手みたいですね。常にマットな印象ですね。今のところは。

Flickrで見てると(Z6の作例の限りでは無く)こういうマットな質感の人物写真とか街の写真とか、EU圏の人が好きそうな感じ。偏見。 

色味はニコンにしては随分ハイカラになったと思いますw 以前は暑苦しいオッサン臭い色しか出してくれなかった。キヤノとニコでお前ら補色かよってくらいw

 

HALU2019 -21-

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HALU2019 -17-

HALU2019 -8-

 

こないだの週末は空がガスってて、硬い太陽直射光ぶっ込んだ時のハイライト塩梅が見れなかったんですが、まあやはりBSIなので硬めかなあって印象。ゆくゆくチェックしたいとは思っています。

 

HALU2019 -9-

 

予想通り、中間調からアンダー目で見せるほうが旨味は感じやすいかと。

 

HALU2019 -15-

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バックフォーカスが短い玉との相性は噂通り良いですね。α7系より良いです。

ファインダーも噂通り良いです。一番有難いのこれかもしれないw
メガネつけたままでも見やすい。

使い勝手に関してはスルー。覚えましょ。

 

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期待していたZ玉ですが、結論から言うと僕は好きじゃないw
嫌いって程でもないけど。50/1.8と35/1.8ね。

なんか妙に線が太い。今どきこんな線の太い古臭い写りさせるか?ってびっくりするくらい太い。MTFで言うところの10lp/mmあたりだけギンギンに追い込んで40とか50lp/mmあたり多分ボロボロなんじゃないでしょうか。公開されてないのでわからないですけど。というか慣例として公開しないから手を抜いたのかわからないけど。

 

↑ 謹んで訂正いたします。m(_ _)m

現像した後だとどうもカメラJPGと印象違うなあって思ってて、たぶんC1のシャープネスが優秀すぎるからだろうなあとか思ってたんですが(アホか) どうやら原因の8割くらいが判明。したと思います。

カメラJPGのピクチャーコントロールで、シャープネス関連の設定項目に

  • 輪郭強調
  • ミドルレンジシャープ
  • 明瞭度

があるのですが、ミドルレンジシャープと明瞭度が諸悪の根源でした。これゼロ(かそれ以下)にしないと強烈に輪郭が滲みますね。アドビの明瞭度とはちょっと違う感じ。こいつのせいでマンガ画みたいに線が太くなっていた様子。

Z玉に対してはミドルレンジシャープと明瞭度をゼロ、輪郭強調を1~2くらいで十分な様子。これでもマイクロコントラストが強すぎて線が太く感じるくらい。ちょっと今まで私が扱った玉とは認識変えて扱う必要がありそうな雰囲気です。RAW現像でも解像限界付近までコントラストを保っているため逆に扱い辛い気が。(2019-04-10)

 

一瞬ダブルガウスっぽく無いなと思ったのは錯覚でw 僕の好みからするとアウトフォーカスが常に主張してきて煩く感じます。*6

AFは普通に早いですね。特別早いということは無いです。

 

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Z6、もう少しバーサタイルかと思っていたのですが意外とピーキーに感じました。万能選手じゃないと思います。「レタッチでドバドバ味付けした塩分糖分たっぷり早死系マット感」ではなく、指摘されれば気付く人は気付く程度のマット感が好きな方、あるいはそういうテイストを増やしたい人にはドンピシャかも。

レンズはどうだろうなあ、今どきこのくらいのレンズは他にもっと小さいのがいくらでもある気がします。線の太いプラナーが好きな人はどうぞってとこですかねえ。強いて言えば、室内でストロボでバッチリ光を作って、バーンと押しの強い人物写真を撮る人には良いかも。言い換えるとそもそも線の太さマイクロコントラストの強さが売りになる系、ハイコントラストなストリート系のスナップとかファッションとか。

ハーフナイキストあたりまで木々枝葉の情報ギッチリ詰まった風景とかに使うと軽く殺意が芽生えます(´Д` ) 線の細さを求めるならさっさとマウントアダプタで他の玉使いましょうw ←これに関してはRAW現像時でもやっぱり気になります。マイクロコントラストが強いままアウトフォーカスへ移行していくためにゴチャゴチャした感じに見える?そんな印象。PSFと100Lp/mmくらいまでの特性が知りたいw (2019-04-10) 

 

Z6とZ単玉の1stインプレ、ちょっと雑ですけど以上で。

 

 

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*1:https://snopan.hatenablog.com/entry/2018/10/18/222315

*2:https://snopan.hatenablog.com/entry/2018/10/03/221335

*3:デジカメに関しては(ご存知の通り)特定メーカーへの執着とか全く無いし、所詮電化製品ですからせいぜい数年、長くて10年くらいしか持たない少し長期の使い捨て製品だと思っています。完全に割り切ってます。(仕事柄、電子部品の寿命はよく知っていますから) 常にメーカーには新しい製品を開発し続けてほしいし、一人のユーザーとして「新品を買う」ことで開発者を支援するし、そうしないと写真撮影装置とそれを使った文化 (というと大げさなんだけど他に言葉が思いつかなかった) そのものが潰えてしまうでしょ。常に新しく開発したものをリサーチし続けるのは、そういう意味が多分にあります。技術に基づいた文化は大元=開発元を経済的に支えなければ容易く消滅します。消費者側の理由はほぼ関係無くとにかく大元の開発資金が無くなれば即終了。前例は無数にあるので全部省略。

*4:5D4以降、色とかハイライトとか汚くないですか?導入躊躇ったのってそこなんですよね。Rになっても直ってない。

*5:Capture One proはRAWデータに大してあらゆるメーカーのすべてのカラープロファイルを自由に当てることが出来る(この自由度の高さもお気に入りポイント)のですが、同じプロファイル当ててもα7IIIとZ6では全く違います。

*6:改めてコシナのレトロモダンな設計センスの良さを再確認しました。ニコンは数字しか見てない気がしますね。少なくともZ玉に関しては。