SNOPAN PHOTOGRAPHY / BLOG

外資で未来のスマホカメラを研究開発するオッサンの戯言

Summer days

8月はこの曲から行きましょうか。


Jamiroquai - Time Won't Wait (Official Audio)

最近ホントに時間が経つのが早くて、この曲の

"Time won't wait for you." So do all the things you wanted to

という歌詞が刺さります。

 

今年は7月ほぼ梅雨で、ギンギンの太陽が本当に待ち遠しかった。もう毎週末真夏の太陽の下で撮り歩くでしょうから8月の終わり頃にゃ真っ黒に日焼けしてると思いますw

 

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さて、いつもは写真を投げっぱなしにしてほとんど説明もしないのですが、今回はどういう心持ちで撮影したのか、どういうところに留意して現像したのかを写真毎に説明してみたいと思います。いかにも夏らしい写真はまだ4枚くらいしか撮れてないんですけど、それらを題材にしましょうか。

 

例によって写真はflickrへのリンクになっています。写真クリック→flickrでもう一度クリック→拡大表示(マウスを動かすと上下左右にスクロール可能)となっています。

 

Summer days -1-

梅雨明け直後の由比ヶ浜(鎌倉)です。

このときは、とにかく光が撮りたかったんですね。夏の光。ド逆光をつかった眩しさの表現、海、夏の陽射しを味わう人。事前にイメージしていたモチーフとしてはそんなところ。

実際に現場に出向いて、雲の感じ、空の感じ、Haze具合、海で燥ぐ人、散歩する人、モチーフが散らばって居るところを自分も散歩しながらアガリの画を想像しながらその場の空気になって自分の周り100mくらいのあそこからあっちをみたらこういう画になるかな、1分後はあの人らがあの辺にいてこっちからそっちを狙うと。。。というのを無限ループで頭で回します。いちいち言葉で考えません。言葉にするのはいつも後ですかね。

で、30分とか彷徨って撮ったのが上の写真です。

夏の季語的なものとしては、ギラギラ太陽光、高湿度によるHaze、夏の服装の人々、麦わら帽子、そんなところですかね。

神々しい強烈な光、その光をゆっくり浴びて散歩する3人と、砂浜で遊ぶ子供を見守る母親、が要素配置。山のシェイプと位置で画の重心*1を決める感じ。これも現場では言語では考えません。

こういう光の収め方をするときに初代無印α7 + NOKTON classic 35/1.4 VMを良く使います。今回もこういう画を考えていたので最初からこの組み合わせで。

現像のときにはハイキーになりすぎないように気をつけました。フレアとゴーストの出方は狙い通り。その目的でカメラとレンズを選んでましたからね。Hazeが結構強かったのはラッキーでした。

 

 

Summer days -3-

1枚めと真逆w

サイド光で夏を表現する素振り的な、習作的なトライです。
こういうときに夏の季語たりえるのは、濃い影、濃い緑、湿度の高さからくる地平線近くの霞具合(Haze)、ですかね。

わりとこの位置からこの写真をよく撮っているので、半ば定点観測的な意識で撮ってしまいがちかもしれないです。個人的に。撮影時はシンプルにちゃんと水平とること、飛ばさず潰さずセンサー的な意味合いで適正露出にすること、くらいしか気をつけてないです。

現像時には濃い緑を表現するのに少し留意しました。夏の広葉樹の葉の色の濃さは、いかにも緑!ってのと違いますよね。同様に影の濃さ重さ、それに起因する木の量感、空のトーン変化とHaze具合。ちゃんとキャリブレートしたモニターで目で見て、調整しています。いわゆる自分なりのプリセット、というのは一切使わないです。毎回かならずスクラッチからすべてを調整します。まーそんなにゴリゴリに手をいれないってのもありますね。大した作業じゃないので。

 

 

Summer days -4-

ひまわり。

最近こういう背が低い品種が流行ってるんですかね。茎があまり強くなさそうで、雑草っぽいんですけどw現場行ったときに「あーこの品種かあ。。。」と正直思っちゃいました。

被写体そのものが既に夏の季語なのでそこは特に頑張らず。群を群のまま、量感を表現するのを第一として撮りました。一応アイキャッチ的な意味合いで中央部のヒマワリにフォーカス置いてます。

こういうのってぼかしてもぼかさなくても意外とペッタンコに写りがちですよね。大きくぼかした背景そのものが「奥行きを全く感じない背景紙」に見えちゃう写り方ってあるじゃないですか。あるいはキリキリに絞って撮ったら目がチカチカして唐草模様にしか見えないやつとか。モリモリ生い茂ってる感、群全体の立体感を表現するのを第一に撮影、現像しました。

 

 

Summer days -5-

個人的定番、片瀬江ノ島の海岸です。

祭りで燥ぐ人々、屋台で楽しむカップル、川で水遊びに興じる家族、そういう一時を収めるのとコンセプトは変わらないです。

散々こういう写真とってますけど、光が良いとそこに居る人達の燥ぎっぷりも良いw あー、やっぱ人も動物だな。って思うですよ。この日は残念ながらこのあと太陽が雲に隠れてしまいましたが。。

画的なバランスとしては左端にお父様、そこから娘さん息子さん、そして右端の日傘のお母様。ぱっと見では娘さん、太陽、日傘お母様、あたりがアイキャッチになりますかね。

水平とかピン来てる?とか、カメラの位置とか、そういうのはもちろん気をつけてます。あとはチャンス優先で。

くれぐれもその場にいる方々の迷惑にならないように、自然に、あからさまに追いかけることなく、空気になるつもりで撮ってます。あとは露骨だったり生々しいのも避けてますね。そういうのは美しくない。と勝手に思ってます。

 

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とまあ、偉そうに色々書きましたが趣味で好き勝手に撮ってるオッサンの戯言ですので。これが正しいとも間違ってるとも思っていません。それでも何か一つでも皆様の参考になれば幸いでございます。

 

次は盆明けくらいには更新したいですね。

では。

 

 

*1:絵における「重心」という考え方は非常に大事だと考えています。